お客様の声

BaBaA(ババア講座)!?

Ensemble(アンサンブル)画像

「お母さん,カレンダーに書いてある『BBA講座』って何?」と小6の息子が尋ねてきました。続けて「ババア講座?(BaBaA?)」にやにや。
「そうだよ,お母さん,ババアの心得を聞いてくるんだよ~。」笑いながら,ウソだ~という息子。「いや,本当は,お前の練習してるソーシャルスキルみたいに,お前を助けてくれる技術があるっていうから,ちょっとお勉強してくるんだよ。」そんな会話を交わしました。

息子が発達のデコボコを抱えていると分かってから1年半,グレーゾーンで社会性が乏しく不安感の高い息子がどうすれば生きやすくなれるのか,手探りの毎日を過ごしてきました。

初めて息子の発達デコボコを知ったとき,まずはそのことを動かざる事実として受け止めなくては,と思いました。この子は脳の働きが普通と違う。入ってくる情報の受け止め方も,その処理の仕方,感じ方も人と違う。これからはそのことを前提として生き方を考えていかなければならない,と思ったのです。親としての自責の念と絶望を感じながら,子どものために前を向かねばと自分を奮い立たせる日々でした。

しかし,徐々に「脳の発達の速度は定型の人とは違うけれど,ちゃんと発達はするし,その速度が定型の人とちがうだけ」ということに気づきました。定型の人との発達の時間差が,生きにくさ,苦しさを生むんだな,という理解です。
それならば,その発達に働きかけることはできないだろうか,と,ずっと考えてきました。脳に関する本をかじったりもしました。その頃,ブレインジムには残念ながらたどり着けていませんでしたが,ある本で「運動が脳のホルモン分泌に作用してうつ病に効く」ということを知り,息子の不安にも効果があるのでは,と,二人で運動したりはしていました。しかし,方向性の見えない運動は長く続きませんでした。

そんなある日,お世話になっている心理士さんから,ブレインジムをご紹介いただき,初めてブレインジムを知りました。先のような経緯もありましたので,「脳に働きかけるブレインジム」のお話をたいへん興味深く感じたのです。
とにかく理解したい,と思っていたところ,運良くみつけたのがアンサンブルさんのBBA講座でした。私は本当にラッキーだったと思います。

実際のBBA講座は,とても刺激的な内容でした。脳に働きかける動きの数々。教えていただいたBBAの動作を素人の私が頑張って表現すると,「脳は体の器官に命令をするだけではなく,体の器官から刺激を受ける。その仕組みを利用した,解剖学や発生学等の見地から体系立てられた動き」。難しく聞こえるかもしれませんが,講座の説明は図や写真も多く,竹村先生がとってもわかりやすく話して下さいます。素人の私でも「なるほど」と思うことができました。また,実際に覚える動きに複雑なものはなく,その場で先生のお手本を見たあと,実践し指導してもらえるので,しっかり身につけることができました。
なにより,竹村先生が明るく自然体で接して下さるので,こちらの緊張がすぐにほぐれ,のびのびと学べて楽しかったです。和やかな雰囲気の中,リラックスできたことが,「脳とBBAの動きの関連性」というちょっと難しい内容を理解するのに大きく寄与していると感じました。

帰宅後,「ババア,たくさん来た?」と聞く息子をさっそく捕まえて,BBAを実践しました。触られるのをいやがらない子なので,その後も毎日「ババアマッサージ」タイムが続いています。BBAによってもたらされる子どもの変化を気長に期待しながら,親子のふれあいを楽しんでいるといった感じです。

そして,講座を受講して気づいた,とてもよかったことがあります。デコボコを抱える子どもの親は,子どもによいことをとしたいと,医療機関や療育機関などいろいろな方法をさがすことが多いと思うのですが,そのほとんどは専門家に子どもを委ねる形になるのではないでしょうか。親が子どもに直接やってあげられることがあまりない中,BBAは,委ねるのではなく,自分の手で,子どもによいこと・効果的なことをしてあげられるという喜びがあります。長い間,無力感を味わってきた私にとっては,大きな喜びです。同じ困難に立ち向かっている多くの方に,この喜びをお伝えしたい,BBAを知っていただきたい!というのが,今の気持ちです。

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